勢い溢れるナポレオンが妻への愛を表現した情熱あふれる手紙

ナポレオン・ボナパルト(1769年~1821年)はコルシカ島で生まれました。彼は1785年に陸軍士官になり、すぐに昇進していき1795年には内部司令官となり、さらには1799年のクーデターの後は1804年に皇帝となりました。

1804年から1810年の間、彼が築き上げた皇帝をヨーロッパ内で強化していきました。1814年にはロシアに敗戦し、地位を失いエルバ島へと追放されてしまいます。1815年彼は力を再び取り戻しましたが、ワーテルローの戦いに合いヘレナ地方に追放された後1821年に亡くなりました。

そんな武勇あふれるナポレオンですが、妻ジョゼフィーヌへの愛も深く、生涯通して妻への愛を綴った手紙を多く残したことでも有名であります。この手紙は、1799年のクーデターの2年前に妻に宛てた手紙になります。

 

ナポレオンが妻に送った熱い想いを綴った愛の手紙

Spring 1797 To Josephine,
1797年 春、ジョセフィーヌへ

I love you no longer; on the contrary, I detest you. you are a wretch, truly perverse, truly stupid, a real Cinderella. You never write to me at all, you do not love your husband; you know the pleasure that your letters give him yet you cannot even manage to write him half a dozen lines, dashed off in a moment! What then do you do all day, Madame? What business is so vital that it robs you of the time to write to your faithful lover? What attachment can be stifling and pushing aside the love, the tender and constant love which you promised him? Who can this wonderful new lover be who takes up your every moment, rules your days and prevents you from devoting your attention to your husband?

僕は君のことをこれ以上にないほど、嫌になるほどにも愛しているよ。君はひねくれていて、わがままなシンデレラのようだ。僕に一度も手紙を書かなかったね。僕のことを愛さず、君がもし少しの言葉だけの手紙でも書いてくれると僕はとても喜ぶことを知っておきながら、一通も手紙をよこしてくれなかった。なんてひどいんだ。どんな形の愛が君に響いてくれるんだ。

君はいったい毎日何をしているんだ。君から手紙を書く時間を奪うほどの何があるんだ。優しくて変わることのない僕への愛は。君から僕を妨げて邪魔をしてしまうほど素晴らしいやつはだれなんだい。

Beware, Josephine; one fine night the doors will be broken down and there I shall be. In truth, I am worried, my love, to have no news from you; write me a four page letter instantly made up from those delightful words which fill my heart with emotion and joy. I hope to hold you in my arms before long, when I shall lavish upon you a million kisses, burning as the equatorial sun.

ジョセフィーヌ、君に忠告するよ。いつの日かの夜、扉は壊されてそこには僕が立っているだろう。本当のところ、僕は君のことをとても心配しているんだ。愛する君からなんの便りもないもんだから。4ページほどの僕の心を満たしてくれる手紙をすぐに書いて欲しい。君を僕の腕の中に収めたいと願っているよ。そのときには数え切れないキスを君にしたい。眩しい輝く太陽のように。